お子さんのこんなクセに要注意!~咬み合わせの重要性~
お子さんにこんなクセはありませんか?
お子さんがなんとなくしているクセが、咬み合わせや歯並びの乱れの原因となっていることがあります。特に、歯が動きやすい成長期に次のようなクセがあるなら、できるだけ早くやめさせてあげましょう。
指しゃぶりや、唇や爪を咬むクセ、舌で歯を押すようなクセは、歯や歯ぐきに不要な力をかけます。出っ歯や受け口といった不正咬合(悪い歯並び)を招くことがあります。
ほおづえは、頭の重さが顎の骨に直接かかってしまうため、下の歯列の乱れを招きやすくなります。うつぶせ寝や横向き寝も、長時間顎に力をかけてしまうため注意しましょう。
無意識にギリギリと音がするような歯ぎしりや強い咬みしめを行っている場合、顎関節の負担となるだけでなく、歯がすり減る、歯列の乱れにもつながります。
舌の位置が不適切だと、口呼吸になりがちです。口呼吸は姿勢や歯並びに悪影響を及ぼすだけでなく、口の中を乾燥させ、むし歯菌や歯周病菌が増殖しやすい環境を作ってしまうため注意しましょう。
よく咬まずに丸呑みするような食事は、顎の成長を促せません。また、胃腸など消化器官への負担となります。
片側ばかりで咬むクセが咬み合わせを乱すことにつながります。全身の骨格のバランスを崩し、全身の歪みにつながることも考えられます。
咬み合わせが身体に及ぼす悪影響
咬み合わせの悪さは、お口の中だけの問題ではなく、全身の健康にも悪影響を及ぼします。
歯みがきがしにくい~口腔内環境の悪化~
乱れた咬み合わせで歯がデコボコになっていると、歯みがきできちんと食べカスを落とせてないことがあります。むし歯や歯周病になりやすくなり、口臭の原因となることも。
食べ物がしっかり咬めない~咀嚼障害~
きちんと咬むことができないと、丸呑みになってしまい胃腸などの消化器に負担をかけてしまいます。また、顎の発達を促すことも難しくなり、さらに悪循環となることも考えられます。
息漏れ・滑舌が悪い~発音障害~
歯の間に隙間があることで息漏れが起こったり、乱れた歯列が舌のスムーズな動きを阻害したりして発音が不明瞭になることがあります。発音しにくいことは、心理面にも負担を与えることがあります。
見た目のコンプレックスに~心理的負担~
咬み合わせ・歯並びの乱れが心理的負担となって、口元を隠すようになったり、コミュニケーションに消極的になったりすることがあります。
咬み合わせを治す方法
スプリント療法
「スプリント」と呼ばれるマウスピースをお口に装着することで、咬み合わせの力を分散させ、正しい咬み合わせへと誘導します。できるだけ長い時間の装着が望ましいため、就寝時の使用をおすすめしています。
マニュピレーション法
顎関節には、コラーゲンでできた「関節円板」という部分があります。本来骨と骨のクッションの役割をしていますが、何らかの原因でズレてしまうことで咬み合わせを乱す原因となることがあります。マニピュレーション法は、この関節円板の位置を調整する方法です。