子どもの歯並びが気になる・・・~小児矯正~
ご存知ですか?矯正は3歳からできます
ぐんぐんと成長していくお子さんのお口の中は、3歳までは歯列も咬み合わせもかなり不安定。3歳以下の不正咬合(悪い歯並び)は自然と治ることも少なくありません。しかし、3歳をすぎたあたりから安定してくるため、その後の歯並びについて予測を立て、必要があれば矯正治療を検討する必要が出てきます。
お子さんの矯正治療の本質は、骨格を正すという点にあります。成長する力を利用し、無理のない力で顎や骨格、筋肉の発達をよりよい状態に導きます。そのため、できるだけ早い時期から、その子に合った治療時期を見極めることが重要です。実際に、3歳から矯正治療が必要であるケースは、気づかないだけでとても多いのです。その後の発達や治療のためにも、気になることがありましたらお早めに当院へご相談ください。
子どものうちに矯正をするメリット
バランスよく咬む力がつく
歯並び・咬み合わせが整うことで、食べ物を咬み切ったりすりつぶしたりといった歯の機能を適切に使えるようになります。このことは、偏った咬み方で歯や歯の根(歯根)、顎関節などを傷付けることを防ぎます。
身体機能・運動能力の向上
よい咬み合わせは、身体の骨格や筋肉に無理な力を与えることがないため、バランス感覚や瞬発性などが向上し、身体を楽に適切に動かせるようになります。
お口まわりの外傷を防ぐ
歯並びを整えることで、転んだときなど、お口まわりに起きるケガの可能性を低くします。前歯が出ている子はそうでない子と比べて、口まわりにケガをする確率が約5倍にもなるといわれています。
お口の病気を予防する
むし歯や歯周病といったお口の病気を防ぐには、毎日のセルフケアである歯みがきが重要。歯並びを整えることで歯みがきがしやすくなり、これらの病気を予防することができます。
発音障害の改善
歯並び・咬み合わせを整えることで、唇や舌の動きが改善、息漏れなども解消されることがあります。発音機能の向上が期待できます。
全身の健やかな発達につながる
咬み合わせが悪いと、身体に歪みが生じたり、口呼吸になっていたり、猫背などの悪い姿勢になってしまうことがあります。早い時期の矯正治療でこれらを改善することで、健やかな全身の成長を促すことができます。
記憶力・学習能力の向上
よく咬むことは脳によい刺激となり、記憶力や学習能力の向上につながるといわれています。脳の咀嚼に関係する領域のすぐそばに記憶を司る領域があり、これが活性化されるためです。
コンプレックスの解消
乱れた歯並びがコンプレックスになっていると、笑顔を見せることに消極的になってしまうことがあります。矯正治療によって、自信を持って明るい笑顔を見せられるようになるケースは少なくありません。
悪い歯並びの例
上顎前突(じょうがくぜんとつ) | 下顎前突(かがくぜんとつ) |
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上の歯列全体、もしくは上顎が大きく前に突き出ている状態。いわゆる「出っ歯」。上顎の過成長、下顎の成長が不十分、生まれつき下顎が小さいことで起こる。 | 下の歯列全体、もしくは下顎が大きく前に突き出ている状態。いわゆる「受け口」。食べ物がうまく咬めず、発音にも影響が出る。 |
上下顎前突(じょうげがくぜんとつ) | すきっ歯 |
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上下の歯列がともに前に突き出ている状態。唇が閉じにくく、転倒したときなどに前歯が折れたり唇が傷付いたりしやすい。 | 歯と歯の間に隙間がある状態。顎に対して歯が小さい場合や、先天的・後天的も含めて歯の本数が足りない場合に起こりやすい。目立つだけでなく、食べ物が挟まりやすい。 |
叢生(そうせい) | 過蓋咬合(かがいこうごう) |
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歯がデコボコにズレていたり、重なって生えていたりする状態。顎が小さく歯がきれいに並ぶスペースが足りない、顎に対して歯が大きすぎといった場合に起こりやすい。代表的なのが「八重歯」。 | 正面から下の歯が見えないくらいに上の歯列が下の歯列に深く被さっている状態。深く咬みこんだ歯が歯ぐきを傷付けやすいうえに、物を咬みづらい。場合によっては発音にも影響が出る。 |
交叉咬合(こうさこうごう) | 開咬(かいこう) |
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左右いずれかの奥歯または前歯が横にズレている状態。前歯の中心がズレていることが多い。放っておくと咬む機能が低下し、顔が歪むおそれがある。 | 奥歯を咬み合わせたときに上下の歯に隙間ができる状態。前歯で物を咬み切ることができず、空気が漏れやすいため、発音に影響が出やすい。指しゃぶりが原因となることがある。 |
矯正装置紹介
床矯正
床矯正は、永久歯が正しい位置に並ぶために、顎の骨を成長に合わせて拡げる治療法です。就寝時など、毎日一定時間専用の装置を装着します。取り外し可能な装置ですので、歯みがきなどお口のケアも十分にでき、むし歯を予防しながら治療できます。乳歯列期か、乳歯と永久歯が混じる混合歯列期に行うことで、より高い効果が期待できます。